小規模企業や個人事業主の方にとって、会計処理や確定申告などの面倒な作業は悩みのタネではないでしょうか。そんな時にあると便利なのが会計ソフトですが、その便利な会計ソフトのなかでもここ数年でぐっと市場規模を拡大させているのがクラウド会計ソフトです。クラウド会計ソフトにはいくつか有名な製品がありますが、では、そのシェアの推移はどうなっているのでしょうか。

2020年最新のクラウド会計ソフトのシェア内訳

株式会社MM総研の個人事業主を対象にした調査によると、2020年4月の時点での会計ソフトのうちのクラウド会計ソフトのシェアは21.3%となっています。インストール型のソフトが67.7%のシェアですので、いまだに主流はインストール型だということがわかりますが、実はクラウド会計ソフトはここ数年で急激にシェアを伸ばしているのです。

クラウド会計ソフトの市場規模はここ5年で右肩上がりに上昇しており、5年前と比べると現在は約2.3倍もの規模となっています。まだまだインストール型のソフトの方が優位にあるように見えますが、今後もクラウド会計ソフトは確実にシェアを増やしていくでしょうから、いずれはこの割合が均衡するのではないでしょうか。

クラウド会計ソフト製品別のシェア

同じく株式会社MM総研の調査によると、2020年4月時点で個人事業主に最も利用されているクラウド会計ソフトは「弥生会計 オンライン」でした。次いで、「freee」、「マネーフォワード クラウド」と続きます。この3つの製品がクラウド会計ソフトのシェアのほとんどを占めていると言ってもよいぐらいで、クラウド会計ソフト全体の9割以上にも達しているのです。

そんな3つのなかでも「弥生会計 オンライン」の勢いは凄まじく、2020年4月の個人事業主を対象にした調査によると、回答者の56.7%が使用していると答えました。つまり、クラウド会計ソフトを使う人の半分以上が弥生会計のサービスを利用しているということです。では、「弥生会計 オンライン」を始め、「freee」と「マネーフォワード クラウド」も併せて、これらのクラウド会計ソフトのシェアはここ数年でどのように推移してきたのでしょうか。

弥生会計 オンラインのシェアの推移


最新の調査では、「弥生会計 オンライン」がクラウド会計ソフトのシェアの半数以上を占めていましたが、実はこの状況は2016年から変わっていません。これも株式会社MM総研の調査によりますが、2016年3月の調査で53.1%を記録して以降、2017年3月が56.8%、2018年3月が55.4%、2019年3月が57.0%となっています。多少の上下はありますが、ここ5年間で「弥生会計 オンライン」がクラウド会計ソフトのシェアの半分以上を占める状況には変化がありません。今後もこの状況は当分続くのではないでしょうか。

freeのシェアの推移


「弥生会計 オンライン」にはトップの座を譲りますが、「freee」もクラウド会計ソフトのなかでシェアを伸ばしています。2016年3月の調査で22.9%を記録してからいったんはシェアを落としますが、2017年3月が16.9%、2018年3月が16.5%、2019年3月が18.2%と推移し、2020年4月には4年ぶりに20%超えの21.1%を記録しました。

「freee」が選ばれる理由は、複式簿記のわからない人でも簡単に青色申告特別控除の書類を作成できるところでしょう。また、スマホにも「freee」は完全に対応しているため、領収書を受け取ったその場ですぐに処理できる利便性も評価されています

マネーフォワード クラウドのシェアの推移


2020年4月時点のクラウド会計ソフトのシェア第3位が「マネーフォワード クラウド」です。こちらは、2016年3月が16.1%のシェアで、以降、2017年3月が19.9%、2018年3月が21.1%、2019年3月が21.5%と順調にシェアを拡大してきました。ところが、2020年4月の調査では16.8%と前年より5ポイント近くも下げる結果となり、「freee」にシェア率を抜かれる事態となっています。

「マネーフォワード クラウド」のシェアが低下した理由は、2019年に行われた料金の値上げだと推測されます。会計のほか、給与、経費、請求書、さらにマイナンバーまでセットにした新たなプランに変更し、それに伴い利用料金も引き上げられました。それぞれのサービス単体で利用していた人にとっては、セットになったおかげで利用料金が割安になったと感じられる変更ですが、会計の機能しか必要ない人にとっては、余計なサービスのせいで料金が高くなったと感じられる内容です。

そんなこともあって、これまで「マネーフォワード クラウド」を使っていた人の多くが「freee」に乗り換えたのではないでしょうか。ただ、「マネーフォワード クラウド」もこの状況に対応し、2020年には料金の値下げに踏み切っています。来年以降の巻き返しが期待できるのではないでしょうか。

クラウド会計ソフトへの乗り換えを検討してみよう

ここまでクラウド会計ソフトの主要製品のシェアの推移を見てきましたが、いまだにクラウド会計ソフトの導入に踏み切れない方も少なくないのではないでしょうか。

ただ、市場規模の推移を見てもわかるように、時代は確実にインストール型からクラウドへと流れています。もちろんインストール型ならではの良さもたくさんあるので、すべての企業や事業主がクラウド会計ソフトを利用すべきというわけではありませんが、クラウド会計ソフトのメリットを確認し、そちらの方が料金面を始め使い勝手や効率が良さそうと思うなら、乗り換えを検討してみてはいかがでしょうか。

クラウド会計ソフトのメリット

具体的にクラウド会計ソフトにはどのようなメリットがあるのでしょうか。まず、インターネットのある環境ならどこでも利用できるのが大きいです。

クラウド型のサービスとは、パソコンにいちいちソフトウェアをインストールすることなくインターネット経由でサービスを利用できる仕組みですから、決まったパソコンしか使えないという不便さがなくなります。

WindowsとMacのどちらでも利用できますし、「freee」のようにスマホに対応したサービスも増えているので、今後はデバイスの種類によらず自由に会計ソフトが扱えるようになるでしょう。

取引明細の仕分けが自動でできるのも便利なところです。クラウド会計ソフトはさまざまな金融機関とクレジットカード会社に対応し、取引明細の仕分けの自動化を実現しているのため、従来の手入力の煩わしさから解放されます。

また、複式簿記の知識がない人でも簡単に利用できるのもクラウド会計ソフトのメリットです。会計処理を行うには会計についての深い知識が必要と考えて、税理士など会計の専門家に依頼してきた方も多いのではないでしょうか。クラウド会計ソフトを導入すれば、これまで会計処理を外注していた事業主の方でも簡単に内製化できるので、そのために使っていた費用を他に回せます。

クラウド会計ソフトを選ぶなら上記3製品から

クラウド会計ソフトを導入することになった場合は、上で見た「弥生会計 オンライン」、「freee」、「マネーフォワード クラウド」から選ぶことをおすすめします。やはりシェアが大きい製品の方が利用者が多い分、わからないことがあってもネットで解決しやすいのが魅力です。また、上記3製品は、税制など変更があった時の対応にも優れています。


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