企業向けのクラウド会計は個人事業向けと比較ポイントが違う

法人向けクラウド会計比較

個人事業主向けの比較をご覧になりたい方は「クラウド会計の違い。freeeとマネーフォワードクラウド(旧MFクラウド)、やよいの比較をしてみました。」をご参照ください。

実は個人事業主と法人向けのクラウドサービスの比較軸は少し異なります。

個人事業主向けのクラウド会計の比較で目玉は「仕訳を自動でできるか?できないか?」ということが挙げられます。

というのも、個人事業主の中には開業したばかりで会計について全く知らないという方もおられるからです。

法人になると、中には会計知識が無い状態で起業される方もおられますが、顧問税理士を雇ったり、経理担当がいたりするので、全体で俯瞰すると比較的自動仕分けの重要性が薄まります。
(もちろん、会計ができない法人の方にとっては自動仕分けはとても重要ですけどね!)

どちらかというと法人の場合、全体的な業務の効率化が図れるかどうか?ということが重要になってきます。

それでは早速、法人の場合チェックしてほしいポイントにわけてfreeeとマネーフォワードクラウドを比較していきますね。

比較ポイント1:データ取り入れの品質・精度について

取引データを自動的に取り込んでくれるというのは法人会計を行う上で大きく業務時間を短縮させるポイントの一つですよね。

個人事業主向けでは仕訳の方法がわからないという方が多いのですが、法人となると経理経験者の方もおられるので、仕訳の仕方へのサポートの重要性は薄まってきます。

そのかわり、取引データの同期の精度が重要になってきますよね!
個人事業だと規模にもよりますが、そこまで仕訳も多くないので、金額が違うかのチェックってそこまで大変じゃないんですけど、法人ともなると色々な部門があったりとなかなか把握するのが難しいです。

なので、取引データがどこまで正確に金融機関から引っ張ってこられるか?というのが重要になってきます。

比較ポイント2:拡張性について

拡張性についてですがこれは、会計だけのお話ではないです。
企業では会計以外にも総務関係のお仕事っていっぱいありますよね。

請求書を発行したり、経費精算をしたり、お給料の計算をしたり・・・。

そういった会計だけではなく経費などお金のやりとりなどの経理全般や労務・財務もカバーするというのが直近のクラウド会計ソフトのトレンドになっています。

マネーフォワードクラウド会計なら、マネーフォワードクラウド請求書だったり、マネーフォワードクラウドマイナンバーだったり・・・。
Freeeだとfreee給与計算というものがあったりします。

なんでそんなトレンドになっているのかというと、もし給与計算や経費処理を手作業で行っていたとしたら、そのお金のやり取りの結果を全て手作業でクラウド会計に入れていかないといけません。

せっかくクラウド会計で経理業務の時間が削減できると思ったら、意外と大変だったというオチになりかねません。

例えば請求書をクラウド会計付随のサービスを利用すると、請求書を作成したらその金額がそのまま自動的にクラウド会計に取り込まれて、さらに請求書も代行で発行から郵送まで行ってくれる。という感じに、業務効率が格段に上がるんです。

なので、拡張性っていうのは経理効率を上げるためには非常に重要なのですが、実はこの周辺業務へのサポートというのが各社違う取り組み方をしているので、比較すると合う合わないが結構あることに気が付きます。

では早速比較してみます。

freeeの周辺業務への拡張性について

freeeは周辺業務に対してこれから手を入れていくサービスです。
ゆくゆくはクラウドERPとして、経理・労務の業務を全てfreeeで担って企業の基幹システムとして取り入れられる。ということを意識しているみたいです。

簡単に言えば、バックオフィスの全自動化を目指しているというイメージです。

現状でも請求書の発行や、経費処理、振り込み処理など様々な業務をカバーしています。
また、別のサービスになりますがfreee給与計算も併せて使えば、給与計算だけでなく勤怠管理やマイナンバー管理など労務管理の業務効率がアップします。

しかもそれぞれ同期をとることができるので、freee会計で経費処理をして、そのままfreee給与にデータを送ってお給料の明細の中に経費精算をするということも可能です。全部自動でできちゃいます。

さらに電子情報としてレシートなどのデータも保管されるので、非常に便利です。

・freee会計のプラン別機能

・freee給与計算のプラン別機能

比較的小規模であれば1980円〜
最大でも8080円/月で経理・労務業務が半自動化してしまうので非常にうれしいですね。

freeeを選ぶメリットとしては、様々な機能が一つのサービスに凝縮されていて、同じ料金で請求書を送ったり色々な機能を使えるので、コストパフォーマンスが高いことが挙げられます。

逆にデメリットは、会計業務だけをしたい!という要望をお持ちの場合、色々と要らない機能がついてくる点です。

freeeの使える機能を見て「日常業務で使う機能ばっかり!」という方であれば、満足できる可能性が高いので、検討してみてもいいですね。

マネーフォワードクラウド会計の周辺業務への拡張性について

freeeでは経理と労務とで二つのサービスの連携だけでしたが、マネーフォワードクラウドは「マネーフォワードクラウド会計・確定申告」「マネーフォワードクラウド請求書」「マネーフォワードクラウド給与」「マネーフォワードクラウド経費」「マネーフォワードクラウドマイナンバー」「マネーフォワードクラウドファイナンス(資金調達)」「マネーフォワードクラウド消込」と様々なサービスを展開しています。

カバーしている業務範囲はfreeeよりも広いです。マネーフォワードクラウドを導入すれば大きな範囲の業務効率化を目指すことができます。この広範囲の業務カバーがマネーフォワードクラウドの一番の売りです。

マネーフォワードクラウドは「マネーフォワードクラウド会計・確定申告」「マネーフォワードクラウド請求書」「マネーフォワードクラウド給与」「マネーフォワードクラウド経費」「マネーフォワードクラウドマイナンバー」、「マネーフォワードクラウド勤怠」の6つのサービスをセットで展開しているので、基本料金で利用できるのですが、利用料金は、基本料金と一定数を超えた場合の従量課金、ならびに各種オプション料金の合算になります。これまでの個別に契約するよりも安くなりますが、大規模ビジネスユーザーですと従量課金分でコストが増えることもあるようです。

マネーフォワードクラウドの「会計・確定申告」「請求書」「経費」「給与」「マイナンバー」「勤怠」の複数のサービスが利用できるのになんと月額1,280円〜利用できます。とてもコストパフォーマンスの高いプランになっていますね。複数のプランがあるので自分にあったプランで利用できるのでお得にバックオフィス業務を効率化可能になります。

比較ポイント3:税理士との相性について

次に大切なのが税理士とクラウド会計サービスの相性についてです。

個人事業主の場合と違い、企業の会計は非常に複雑です。

さらに個人事業主の場合は、極端な話ですが会計にミスがあっても困るのは自分なのですが、企業ともなるとミスした従業員だけの責任では収まらず会社全体の話になってしまいます。

クラウド会計では日々の会計業務から決算書の作成まで十分にカバーすることができますが、やはり最終的には税理士に問題が無いか確認してもらって締めるという形は崩さないことをおすすめします。

その際、重要となるのが「税理士さんがクラウド会計と相性がいいか?」という点です。

どうしてもクラウド会計は新興勢力なので、弥生会計や勘定奉行などと比較すると、税理士さんも見たことがないという方もおられるようです。

なので、せっかくクラウド会計で処理できても税理士さんがわからなければリスクヘッジができなくなってしまうので、きちんと税理士がそのクラウド会計サービスに対応できるかがポイントとなります。

この観点ではfreeeの方に軍配が上がります。
というのもfreeeは圧倒的なクラウド会計でのシェア率を誇るためです。

シェアが多い分、対応する税理士も非常に増えていて、freeeでは公認の税理士を認定するなどのシステムを導入しています。
スタートアップで良い税理士を知らないという企業でも、freee公認の税理士を紹介してもらえるなど非常に税理士と企業とのマッチングに気を使ってます。

といってもマネーフォワードクラウドだったら全然だめかというと、マネーフォワードクラウド会計の場合会計知識を持った方にとっては使いやすい動きをするソフトなので、マネーフォワードクラウド会計を全く知らないという税理士の方でも対応できる場合もあります。

比較ポイント4:料金について

これはもしかすると一番重要かもしれませんね。
やはり月額で費用がかかるものなので、固定費はなるべく少ないほうがいいので、できるだけ料金的にも抑えられたクラウド会計サービスを選びたいものです。

ただ、単純に料金だけで判断するのは間違いです。

さっきまでの比較点「精度の面」「機能の面」などで、一見同じようなサービスですが実は中身はターゲットが全然違うことがおわかりいただけたと思います。

料金面で重要なのは「一番あなたの企業に合った機能が使えてかつ費用も抑えられるサービスを選ぶこと」です。

freeeの料金

freeeの料金テーブルはこんな感じです。

freeeの料金プラン2020年5月改定後の料金表

スタータースタンダードプレミアム
基本料金
(3人まで)
 月額払い 1,180円 (税抜)
年額払い 11,760円 (税抜)
 月額払い 2,380円 (税抜)
年額払い 23,760円 (税抜)
年額払いのみ
39,800円 (税抜)
メンバー
追加
freee認定アドバイザー
以外はメンバー追加不可
4人目以降、1人あたり
月額払い 360円 (税抜)
年額払い 3,600円 (税抜)
4人目以降、1人あたり
年額払いのみ
3,600円 (税抜)

2020年5月 改定後の料金(iOS)

改定後の料金表

スタータースタンダード
基本料金
(3人まで)
月額払い 1,300円 (税込)
年額払い 12,800円 (税込)
月額払い 2,600円 (税込)
年額払い 26,800円 (税込)

マネーフォワードクラウドと比較すると、若干割高に感じます。
といっても、拡張性のところで説明させていただきましたが、マネーフォワードクラウドより機能は充実していますので、機能をたくさん使うという法人にとってはコストパフォーマンスは高いです。

マネーフォワードクラウド会計の料金



マネーフォワードクラウドの料金設定はこんな感じです。
スモールビジネスプランはfreeeと比較すると年払いで月額1000円安くなります。

freeeがおすすめな法人は?

freeeがおすすめなのは、10人前後の小規模企業が向いています。

最終的に全ての業務をクラウド化したとしても、マネーフォワードクラウドほどの機能は不要なので、freeeで十分賄うことができます。
ソフトのシェアも一番なのでトラブルがあっても、情報は多くありますし、サポート体制も十分に整えられています。

また、法人化したばかりで経理担当がいない法人の方にもおすすめです。

個人事業主向けでの重要性と比べると、仕訳業務の自動化の重要性は低くなっているとはいえ、経理担当がいない企業であればその重要性はかなり大きいです。

経理業務が不慣れで時間がかかっているのであればfreeeを導入することで、非常に大きく業務改善につながりますよ。

マネーフォワードクラウド会計が向いている法人

マネーフォワードクラウドは最終的にカバーできる業務範囲の広さ、会計経験者フレンドリーなインターフェイスを考えると、中規模企業に向いているサービスです。

freeeもクラウドERPを目指しているとはいえ、まだマネーフォワードクラウドの業務範囲をカバーできていないのが実情です。
最終的には会計だけでなく、労務、財務についてもカバーしてしまえるので、中小企業にとってはベストともいえるクラウドサービスです。

費用的には最終的にはfreeeと比較すると割高にはなってしまいますが、freeeにはない機能もあります。

また単純にできるだけ安いクラウド会計サービスを探している法人にとってはfreeeよりも安く会計サービスを利用することができます。


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  1. freee

    freee

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  2. マネーフォワードクラウド

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