アフィリエイターは確定申告をすべきなのか?

アフィリエイターは、自分のサイトに広告を貼り成果を得ることで、ASPや直接のスポンサーから広告収入を得ることになります。当然収入があれば、税金の対象となりますので税務についての知識を得ておくことは重要です。

個人でアフィリエイターとして働いている場合、基本は収入から必要経費を引いた所得金額に応じて所得税、そして住民税がかかります。それを確定申告すべきかどうかは、所得の内容や額によって変わってきます。

まず、専業主婦や学生など、他に収入がない場合には、年間でアフィリエイトによって得た所得が48万円以下であれば確定申告が不要とされています。というのも、2021年から基礎控除が38万円から48万円に引き上げられていますので、所得と相殺すると税金の支払いがなくなるからです。しかし、主婦や学生でもアルバイトやパートの仕事をしている場合は、アフィリエイトとパートの仕事で得た所得の合計で48万円となりますので、注意をしておきましょう。

副業としてアフィリエイターをしている場合、メインの所得は給与によるものです。会社勤めをしているのであれば、会社で源泉徴収と年末調整をしていますので、給与所得分はすでに所得税が支払われています。そして、アフィリエイターの仕事はメインの給与所得に対し雑所得という形で区分されます。

この場合、原則的に年間で20万円以下の所得であれば確定申告をする必要はありません。この場合も、上記のように本業以外でアルバイトをしているなど、いくつかの収入源がある場合、それらの取得との合計額で20万円以下ということになります。また、医療費控除を受けたい場合などは、アフィリエイトの報酬額とは関係なく確定申告をする必要が生じることもあります。

個人事業主として働いている場合の税金

上記のケースとは異なるもう一つのパターンとしては、独立して個人事業主として働いているアフィリエイターがいます。この場合、給与所得がなく源泉徴収されていませんので、基本的に確定申告をする必要があります。とはいえ、専業主婦と同じように年間で48万円以下の所得であれば、基礎控除で相殺されますので税金がかかりません。

そのため、確定申告をしなくても問題とはなりません。とはいえ、所得税とは別に住民税の計算をすることもありますので、額が微妙なラインにある場合は相談した方が良いでしょう。また、どちらにしても個人事業主は日々の記帳をすることが必要なので、確定申告が不要であるとしても会計処理はきちんとしておきましょう。

個人事業主の確定申告の仕方

個人事業主は主に二つの確定申告の仕方があります。一つ目は青色申告と呼ばれるものです。この申告の仕方をするためには、開業届をする時に青色申告をしますという届出をしないといけません。手続き自体は書類の提出だけで済みとても簡単ですので、青色申告をしたいのであれば一緒に済ませてしまいましょう。

青色申告にすると、いろいろな税制上のメリットがあります。また、青色申告特別控除という控除制度を受けられます。申告額などによって違いがありますが、少なくても10万円、最大で65万円の控除を受けることができます。控除は必要経費と同じように、収入から差し引いて所得額を下げることにつながりますので、そのまま税金額を抑えることに役立ちます。

また、青色専従者給与という制度も利用できるというのも大きなメリットです。これは、配偶者や家族などに仕事を手伝ってもらい、それに給料を払うことによって、その全額を必要経費として計上できるという制度です。もちろん、しっかりと仕事をしているという実態がなければいけませんが、記帳を手伝ってもらう、メール処理をしてもらうといったちょっとした事務仕事でも構いませんので、この制度を使えれば節税につなげられます。

もう一つの申告の仕方としては白色申告と呼ばれるものがあります。これは、青色申告をしない個人事業者すべてが対象となります。青色申告では、複式簿記を付けるなど、ある程度会計や税務に関する知識を持っていないと難しい記帳をしないといけません。

そのため、記帳の手間がかかりますし、知識がないとミスも多く出てしまう可能性があります。そのため、よりシンプルな処理で済む白色申告を選ぶ人もいます。とはいえ、何も記帳しなくて良いということではなく、必要経費や収入などの基本的な額については明確に記録に残しておく必要があります。

こうした簡単な作業で済むのが白色申告のメリットですが、青色申告特別控除のような控除がなく、基礎控除の48万円のみとなります。そのため、節税効果を期待するのであれば、やはり青色申告の方が有利と言えるでしょう。

アフィリエイターが計上できる必要経費にはどんなものがある?

確定申告をして所得税が計算されることになりますが、税額は所得額によって決まります。そのため、所得額を低く抑えることができれば、それだけ税金も低くなります。この所得とは、アフィリエイトによって得た報酬もしくは収入から必要経費を差し引いたものです。

ですから、極端なことを言えば、高い収入を得ていても必要経費の額を多く計上できれば税額を低くできますし、場合によっては非課税にさえなります。

とはいえ、何でも必要経費として認めてしまうと税金が発生しなくなりますので、税務署では明確に必要経費として認定できるものとそうでないものの線引きをしています。たとえば、アフィリエイターが自宅で仕事をしている場合、家賃や電気代を必要経費として計上できます。

しかし、自宅は日常生活の場で、その家賃は生活費であり仕事上の経費ではありません。そのため、生活で使う部分と仕事で使う部分を区分して、家賃全額のうち一定の割合だけを必要経費として出すことになります。

アフィリエイトとしての仕事としてのみ使ったコストについては、全額必要経費として計上できます。たとえば、パソコンやモニター代などの機器代があります。ここでの注意点としては、10万円以上の出費となった場合は、減価償却をしないといけないということです。

購入した年に全額を経費として計算するのではなく、耐用年数として定められている期間に分割して経費計上するという方法です。しかし「少額減価償却資産の特例」という制度があり、青色申告をしている個人事業主は30万円未満の機器、白色申告者の場合は10万円未満の機器まで、一括して経費にできます。

他にも、通信費も必要経費です。インターネット代やサイト運営に必要なレンタルサーバー料金、独自ドメイン取得費用などがあります。また、仕事に必要な書籍の購入費も認められています。WordPressの使い方を学ぶための本や、取り扱うテーマについて書かれている本などがあります。

さらに、アフィリエイター向けのセミナーに出席するための参加費や交通費・旅費なども対象となりますので、しっかりと必要経費として記帳しておきましょう。

こうした必要経費は、出費目的や物品の内容によって異なる科目で記帳をしていく必要があります。すべてをまとめて「経費」とするのではなく、「通信費」、「消耗品費」、「雑費」などに分けていくのです。こうした分類や記帳の仕方は一定の決まりがありますので、それを覚えて処理をして毎年確定申告をしないといけません。アフィリエイトを始めたばかりだと慣れるまでは大変です。

そのため、クラウド会計アプリなどの便利なツールを使うのがおすすめです。アフィリエイトASPと連携できるクラウド会計もあり、確定報酬など自動で記帳し効率よく作業ができますし正確に計算ができるので、日々の会計作業が楽で確定申告をもミスなく行えるようになります。

関連ページ>>アフィリエイターが導入すべきクラウド会計ソフトは?

 

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