【個人事業主にクラウド会計がおすすめの理由】

企業でも個人事業主でも、日々の記帳や確定申告は欠かせない作業です。この作業をおろそかにすると、確定申告の際に大変なことになりますし、万が一、税務署から指摘を受けたり、税務調査を受けたりした場合には、大きな損失を被ることにもなりかねません。

それにもかかわらず、特に個人事業主の場合、仕事が忙しく、経理関係の作業をする時間がないことが多いようです。また、簿記や税務の知識がないと、ミスも起こりやすくなります。そのため、クラウド会計システムを利用する個人事業主は増えています。また、クラウド会計を利用することで、様々なメリットもあります。

例えば、取引明細を自動処理する機能を活用することができます。クレジットカードや銀行口座の情報をクラウド会計と連携させることで、毎月の取引データを自動で取り込み、自動で仕訳入力することができます。記帳業務の中で最も面倒なデータ入力や仕訳入力の作業がほとんど不要になるのは大きなポイントです。

また、クラウド会計の便利な機能として、帳簿の自動作成が挙げられます。ボタン一つで様々な帳票を作成できるので、売上データの確認や経営判断の際の分析に役立つ数字を簡単に得ることができます。もちろん、税務署ごとに出力することも可能なので、税務署からの要請があればすぐに提出できるのも助かります。

確定申告の際に必要となる書類の作成も自動ですし、電子的に保存したり送信したりするのもすぐにできます。このように、クラウド会計は日々の記帳や確定申告をかなり効率よく、ミスなく行えるという利点があります。

手間も省けますし、あまり知識がない人でも正確に帳簿付けできますので、利用する価値はあると言えるでしょう。 また、会計ソフトは個人事業主が使うのであればそれほど高価なものではありませんので、作業に必要な人件費に比べればコストパフォーマンスの良さを実感することができます。

2023年版 freee・マネーフォワード・弥生の簡易比較まとめ

このように、クラウド会計システムを導入することには様々なメリットがあります。そのため、いくつものソフト開発メーカーが、法人や個人事業主向けのシステムを開発して販売しています。その中から、コストや機能などの面でより自分に合ったものを探す必要があります。

特にシェアが高く使いやすいものとしては、「freee」、「マネーフォワード」、「弥生会計」の三つがあります。どれを選んでも問題はありませんが、それぞれに異なる特徴があります。そのため、これらの製品の簡単な比較まとめを見て、使いやすいと思うものを導入してみましょう。

まず料金の点ですが、2023年12月現在、月間もしくは年間での契約となっています。個人から法人までたくさんのプランがありますので、個人事業主で青色申告をしているという条件で最もリーズナブルな価格なプランを比較してみます。

その場合、マネーフォワードだと「パーソナルミニ」というプランが該当し、月間900円、年間10,800円です。マネーフォワード料金

 

 

freeeの場合は「スタータープラン」となり、月間1,480円、年間11,760円です。

freeeの料金プラン
2024年2月1日現在の料金表

スターター スタンダード プレミアム
基本料金
(3人まで)
 月額払い 1,480円 (税抜)
年額払い 11,760円 (税抜)
 月額払い 2,680円 (税抜)
年額払い 23,760円 (税抜)
年額払いのみ
39,800円 (税抜)
メンバー
追加
freee認定アドバイザー
以外はメンバー追加不可
4人目以降、1人あたり
月額払い 400円 (税抜)
年額払い 3,600円 (税抜)
4人目以降、1人あたり
年額払いのみ
3,600円 (税抜)

弥生会計は、青色申告向けの「セルフプラン」が当てはまり、年間契約のみで8,800円となります。

やよい青色プラン

年間トータルでの料金で見ると弥生会計が一番お得となります。

会計ソフトを使う場合、特に初心者はサポート体制が充実しているかどうかは大事な点です。ミスがあると作業が面倒になるので、疑問点があればすぐに問い合わせができると大変助かります。どの会社もチャットサポート、メールサポート、電話サポートを設けています。

ただし、電話サポートは上位プランを申し込まないと、どの会社も問い合わせができないことになっています。チャットサポートとメールサポートについては、freeeとマネーフォワードで全プラン対応です。弥生会計はベーシックプラン以上に加入しないとどちらも受けられません。この点では、弥生会計にデメリットがあります。

機能という面では、弥生会計に分があります。というのも、freeeやマネーフォワードでは、一番安いプランでは機能の制限があり請求書発行などの一部の機能を利用することができません。

一方で、弥生会計はセルフプランであっても、上位プランと機能面での差はなく全ての機能を追加料金なしで使えるのが特徴です。弥生会計についてはプランの差は、機能というよりもサポート体制の違いによって出ていると考えると良いでしょう。

一方でfreeeやマネーフォワードは、プランによって機能の差も出てきます。とはいえ、一部の機能が使えないからと言っても、実際の作業に問題が出るとは限りません。というのも、制限されている機能としては請求書作成など、基本的な会計処理や税務申告のための機能以外のものであることが多いからです。

あれば業務が楽になる機能ですが、本来の目的である会計作業には支障がないということです。そのため、自分たちが日々行っている業務と、それぞれのソフトで提供されている機能をfreee・マネーフォワード・弥生の中で比較してみて、本当に欲しい機能があれば良しとしましょう。

freeeとマネーフォワードでは、一番下位のプランだと機能が一部制限されるということですが、具体的にはレポートや対応できるファイル形式の面で制限が加えられます。たとえば、マネーフォワードでは、収益や費用についてのレポートの自動作成の機能はパーソナルミニでは付いていません。

本来の帳簿や確定申告には不要ですが、経営上のデータを分析する時にあると助かる機能です。また、帳簿の出力がPDFでしかできないという制限もあります。Excelでまとめてデータを分析のために用いたいという時には、ちょっと不便さを感じることもあるでしょう。

さらに、マネーフォワードのパーソナルミニでは消費税の申告には対応していません。つまり、年間の売り上げが1,000万円を超える事業者では使えないということになります。消費税が必要となるのであれば、パーソナルプラン以上にしないといけません。

freeeもだいたい同じようなもので、小規模の事業であれば帳簿への入力から、確定申告のための書類作成まではすべて必要な機能は揃っています。しかし、マネーフォワードと同じように、データを使用したレポート作成などの便利機能は付いていません。そのため、とりあえずクラウド会計システムを使って自動化して楽に記帳と確定申告ができれば良い、という個人事業主に向いていると言えるでしょう。

その点、弥生会計はレポート作成や消費税対応など、全ての機能が個人事業主向けプランで使えるので、機能面では優れています。こうした点を比較してみると、機能の充実さを選ぶのであれば弥生会計、自動化やサポート体制の充実を求めるのであれば、freee・マネーフォワードの中から選ぶのがおすすめとなります。

このように、それぞれのソフトで機能やサポート体制の違いはありますが、どれも個人事業主の日々の記帳や確定申告を助けてくれることには間違いはありません。小規模の会計であれば、年間1万円前後ですので、それほど大きなコスト負担とはなりません。業務に合ったクラウド会計アプリを選んで、より効率よく作業を行っていくようにしましょう。

各クラウド会計ソフトをもっと詳しく比較したページはこちらです。


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